もしも糖尿病で新型コロナウイルスにかかったら、熱が出たり、味覚が落ちたり、息が苦しくなったり、下痢になったりと、色々な症状を認める事となります。大抵の場合、食欲はなくなります。血糖値も元気な時に比べ、乱れます。このように、感染症などが原因で起こった上記のような状態を、「シックデイ」と呼びます。
1型糖尿病の患者さんがこのような時、ひとまずどのように対応すれば良いかについて記します。
症状はケースバイケースですので、夜間や休日時間帯は一旦以下のように対応してください。
○食欲はそれなりにあり(いつもの半分以上は食べる事ができる。水も飲める)
→いつも通りインスリン注射。
◉食欲なし(いつもの半分も食べられない。水もさほど飲めない)
お薬手帳を確認してください。
ポイント1:SGLT2阻害薬(尿に糖を排出する薬)を服用している→服薬中止
ポイント2:持続型のインスリン製剤(ランタス、トレシーバ、グラルギン、レベミル)→続ける
ポイント3:超速効型あるいは速効型インスリン(ノボラピッド、ヒューマログ、アピドラ、ヒューマリンR)製剤
→食事の後に注射する!!
そして、以下のルールで注射してください。
・いつもの量のご飯や麺を食べる事ができた→食直後にいつもの単位数を注射
・いつもの半分くらいご飯や麺を食べる事ができた→食直後にいつもの半分の単位数を注射
・いつもの量の半分も食べられなかった→注射ストップ
当院にご通院中の患者さまでしたら、平日の朝が来たら、迷わずお電話ください。