甲状腺について
甲状腺とは
甲状腺は首(気管)の前方、喉仏の少し下方にあり、長さが4〜5センチメートルで、よく蝶のかたちに例えられます。
甲状腺には、体の代謝を調整する甲状腺ホルモンを、合成・貯蔵・分泌する働きがあります。
甲状腺ホルモンは、臓器の酸素消費量を増大させ、熱を産み出します。その結果、代謝率は上がります。
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甲状腺は首(気管)の前方、喉仏の少し下方にあり、長さが4〜5センチメートルで、よく蝶のかたちに例えられます。
甲状腺には、体の代謝を調整する甲状腺ホルモンを、合成・貯蔵・分泌する働きがあります。
甲状腺ホルモンは、臓器の酸素消費量を増大させ、熱を産み出します。その結果、代謝率は上がります。
甲状腺は、多数の濾胞が集まってできています。この濾胞は濾胞上皮細胞がつながった袋で、中にはサイログロブリンというタンパク質が貯蔵されています。サイログロブリンは、甲状腺ホルモンの原料となるチロシンというアミノ酸を多数含んでおり、甲状腺ホルモンは チロシン(T)にヨード(I)が結合して合成されます。
食物から吸収され血中に入ったヨードは、濾胞の内部へ入りサイログロブリン中のチロシン(T)に結合します。チロシンにヨードが3つ結合すると甲状腺ホルモンのT3、4つ結合するとT4になります。合成されたT4とT3は濾胞上皮細胞にてサイログロブリンから切り離されて、血中へ分泌されます。
甲状腺ホルモンは血液の中に放出されて体の様々な部位に届きますが、作られた甲状腺ホルモンは、甲状腺の中で貯蔵もされます。
甲状腺ホルモンは、脳の活性化、体温の調節、新陳代謝の促進、心臓や胃腸などの活性化などに関わっています。
脳の底の部分にある下垂体という部分からは、甲状腺刺激ホルモン(TSH)が分泌されています。このホルモンによって、甲状腺の働きはコントロールされています。甲状腺ホルモンが過剰な状態を甲状腺中毒症、甲状腺ホルモンが足りない状態を甲状腺機能低下症と呼びます。
甲状腺ホルモン(T3,T4)が過剰な時は、TSHが少なくなるようになっています。
症状としては、体重減少、食欲亢進、不眠、多汗、頻脈、動悸、下痢・軟便などがあります。
甲状腺ホルモン(T3,T4)が過剰な時は、おおきく3つに分けて考えます。
(1)甲状腺でホルモンが作られすぎている?(甲状腺機能亢進症)
(2)貯蔵されていた甲状腺ホルモンが漏れ出ている?(甲状腺中毒症)
(3)甲状腺ホルモン剤が多すぎる?
最も頻度が高いのが、(1)の「バセドウ病」です
甲状腺ホルモン(T3,T4)が足りないときは、TSHがたくさん出るようになっています。症状としては、体重増加、むくみ、寒がり、倦怠感、眠気、便秘などがあります。
甲状腺の病気はホルモン異常と腫瘍(しこり)に大別できます。
甲状腺ホルモンの異常には、血中に甲状腺ホルモンが過剰となる病気と、逆に不足する病気があります。
甲状腺ホルモン過剰を示す疾患は、バセドウ病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎などがあります。
無痛性甲状腺炎や亜急性甲状腺炎では、甲状腺が炎症により破壊され蓄えられていた甲状腺ホルモンが一気に漏れて、一過性の甲状腺中毒症を示します。TSH低下により新しい甲状腺ホルモンの産生は低下するので、これらの疾患の甲状腺シンチグラフィではバセドウ病とは逆に放射性ヨード取り込み率は低値を示します。
甲状腺嚢胞、濾胞腺腫、腺腫様甲状腺腫
乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、未分化癌、悪性リンパ腫
甲状腺腫瘍の精密検査が必要となった場合、穿刺吸引細胞診を受けていただく事となります。
穿刺吸引細胞診は、良悪性の鑑別のため超音波で腫瘍の位置を確認しながら、腫瘍を穿刺して細胞を採取する検査です。
写真は当院での穿刺吸引細胞診の様子です。
使用する針は特別な針ではなく、採血時に用いる針と同じです。
患者様の安全を第一に考え、腫瘍の様子、服薬中の薬、既往症によっては、後日ご来院いただいて受けていただく事がございます。